shudaily

日記

2019/10/11

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朝起きる。そういえばいつのまにか深い眠りに入ってしまっていたのだった。さて、遅刻である。以前までは出社時間は決められていなかったが、とある事情により現在では私のみ定められている。とはいえ遅れても誰かに怒られるわけでもないのだが。これはいかんということで、少し急いで会社へ。途中、ローソンでパイナップル&バナナのジュースを購入し、飲みながら会社に入る。ジュースはぬるくてあまりおいしくなかった。温度は味である。

そして編集会議。先週新企画として出した2案の進捗はさして進んでいないので、今回は特に提案なし。主な話題は来週上司がいくフランクフルト・ブックフェアについて。海外の版元のカタログを見ながら良いものがあるか皆で検討するが、いろいろと傾向が見えておもしろい。向こうでは出版社が出すカードゲームやパズルなどが盛況のよう。猫を筆頭とするさまざまな動物のイラストレーションがキュートなトランプや、フリーダ・カーロの可愛らしいパズルなんてものもある。本以外の売り上げの方が大きい版元もあるらしい。また、デザイン理論の本を出していた出版社が農業にまつわる本を出し始めたり、女性のデザイナーを取り上げる本を目にすることが多くなったりと、時代の流れを感じる。そういえば後者に関して、最近モクチン企画の中村くんが、建築史家のビアトリス・コロミーナが白人男性至上主義的な建築史観を糾弾する動画をFBでシェアしていた。建築のことはよくわからないけれど、エロティックなメディア論的とでもいうような視線から建築を捉える彼女のテキストには、これまで男性が作ってきた建築物に対する批判が込められていたのかもしれないと、いくらか納得する。

会議後は粛々と作業。15時過ぎくらいになりお昼ご飯を食べる。平日はほぼ毎日コンビニ飯でよくないなと思いつつ、コンビニ飯を食べる。ナポリタン。17時が過ぎたころに、先週間違えて足を運んでしまったHATRAの展示会へ。こういう場は初めてということもあり緊張しながら見て回る。私も1着、いや2着ほど欲しいな〜と思いながらスリスリ触る。特にワンピースみたいな服がクラゲと海藻みたいで美しかった。家を持たぬ海の生き物でHATRAの服を安易に例えてしまうあたりはナンセンスかもしれない。長見さんと少しだけお話しして、会場を後にする。こちらのプロジェクトも実現に向けて動いていきたいところである。

帰りの電車はとても混んでいた。駅構内のむさ苦しさは本当につらい。スマフォを眺めていたら、ネットニュースにて和田誠さんの訃報が。戦後日本に新しいイメージを作り上げるために和田さんが戦略的に利用した”イラストレーション”という言葉および実践は、それゆえに歪に、そして豊かに花開き、今でもすばらしいイラストレーターさんたちが活躍している。そんな昨今の”イラストレーション”は和田さんにはどのように映っていたのだろうか。亡くなる前に、南伸坊さんが書かれた『私のイラストレーション史』という和田さん中心史観ともいえる本が出版されて何よりだったのかもしれない。私はせめて、彼が嫌ったという”イラスト”という略称を今日の日記で使うのはよそうとおもう(最近まで嫌っていたかはわからないけれど)。ご冥福をお祈りします。

駅を出て、家に着く前にスーパーへ。時間帯のためか台風が近いためか、店内では50メートルほどの行列ができていた。びっくり。2ℓの水も在庫がすっからかん。カゴに入れていたコーヒー豆を戻して店を出る。コンビニへ寄るも、500mℓの水すらすっからかん。コーヒー豆と野菜生活を購入して帰宅。そして作業。明日も明後日もひたすら作業になりそうである。